合板とは、木の単板を薄く重ねて作られた、パネル状のシート材のことです。この薄い板はプライと呼ばれています。このプライは、木目が互いに90度になるまで向きを変え、積み重ねられてセメントで固められます。その結果、この木材はエンジニアリング製品となるのです。
現在の木材市場では、合板メーカーが樹脂と木質繊維のシートを組み合わせて、複合体を作っています。合板の端部を固定する際に、割れにくくするために木目の修正が施されますが、この手法はクロスグレインと呼ばれています。これによって、温度変化による収縮や浮腫みを最小限に抑えることができるのです。以下では、合板についてもっと詳しくみていきましょう。
〈合板の種類〉
1.広葉樹合板
チークの一種であるグルジャンや樺の木で作られた合板です。木の単板のすべてが広葉樹でできているものは、広葉樹100%の合板とされます。この種の合板は決して安価ではありません。
2.針葉樹合板
針葉樹を使用した合板は、杉、SPF(スプルース・パイン・ファー)、マンゴーの木などから製造されています。
3.フレキシブル合板
剛性がなく、どの方向にも曲げることができるほど柔らかいため、曲げ合板とも呼ばれています。このタイプの合板は、丸い形の家具の製造に広く使用されています。
4.難燃合板
難燃という特殊な性質を持つ合板です。そのため、ショッピングモールや複合商業施設、公共劇場、レストランの厨房など、火災の危険性がある場所でよく利用されています。難燃合板の耐火性は、表面に施された化学コーティングによるもので、燃焼プロセスを遅らせることが可能です。
5.コンクリートシャッター合板
構造物へのコンクリートの沈下をサポートするために使用される合板です。フィルムフェイスのコンクリートシャッター合板の特徴は、表面に極めて明るいフェノール膜が形成されている点です。セメントが合板にまとわりつき、付着するのを防いでくれます。
〈合板の仕上げ〉
1.ラミネート
ラミネートの代表格である「Sunmica」は、紙とプラスチックの組み合わせです。合板の表面にこのラミネートを貼り付けます。ラミネートは通常、色や柄、質感のバリエーションが豊富です。そのためラミネート加工は、合板の家具や木材パネルをきれいに仕上げる方法として最もポピュラーです。
2.塗装
塗装は、何世代にもわたって、木材の保存と美化のために最も一般的に行われてきた方法の一つです。ラミネートやベニヤに比べて、より安価なのが特徴です。さまざまな木のカラートーンが用意されているので、家具に塗装をする場合でも、一番ふさわしい色を選べます。
3.研磨
ウッドポリッシュは、木製の家具に使用するために特別に作られた研磨剤です。チークなど、高級な広葉樹に効果があります。テーブルの裏側やベッドの内板など、特定の家具に濃い色の木工用研磨剤が使われることが多いです。
4.ベニヤ板
ベニヤ板は、チークなどの高級木材の薄い板やスライスした板のことです。合板の魅力を高めるために、その上にベニヤ板が貼られます。チーク無垢材の家具とベニヤ板を貼った合板の違いは、一般人にはわからないため、家具の洗練さを引き立てるにはふさわしい手法です。ただし、ベニヤ板は、合板の仕上げ加工の中で最もコストがかかります。